高校4期会
【秋田県立金足農業高校訪問】
全国市民オンブズマン大会が新潟市で開催されその足で秋田に向かった。
秋田県男鹿半島付根「追分」で下車歩く事30分途中家の玄関には「感動ありがとう」のポスターがはりめぐらされていた。人子一人歩いていない閑散とした住宅街を通り抜けると県立金足農業高校の正門に出た。
事務職員に私の名刺に「大変御多忙でしたら無理なさらないで、お会い出来たらありがたい!!」を添えて提出。数分後応接間に通されしばらくすると渡辺学校長が入室された。
学校の方針をお伺いすると、
すでに秋田県自体大変乏しく、部活の予算は非常に厳しくそれ自体ではやっていけない。そこで「生徒一人一人の自主性、体力の増進、そして連帯の為」正月の郵便配達を全員で行っている。勿論その資金は学校における部活動の活動費として使われる。
雪深い雪国、自主性と体力の限界まで鍛えるのには最適、学校長もポケットマネーを拠出しその労にむくいている。年賀状配布は、正確なとどけと時間の遅れは許されない。それは一つ一つの責任感の育成にもなる。又配布先の住民とも顔見知りになり登下校の出会いには自然と挨拶がかわされる。従って今回の偉業には「感動をありがとう」となる。
私も全国公立校長会の役員として現役時代名門秋田高校に行った時、浪人を含めた宿泊所があるのには驚いた。この金足にも立派な宿泊所がある。それは農業高校の特性かも知れないが「家畜などと24時間体制も必要だろうから!!」ただそこから生徒達連帯感も生まれてくるし、農業などとの密着度も高い様だ。
公立高校は私学と違って多くの制約がある第一に、県内住所が大前提、生徒の選り抜きは許されない。現に金足はすべて県内出身、又予算にしても父母に過大な負担はできない。それに農業高校故に放課後の時間負担もある。
現に私が訪問した玄関前樹木の剪定作業が数人の生徒達の手で行われていた。この様な条件の中での偉業は絶賛に値する。
野球部だけではない(写真参照)。
さてその感動と言えば準決戦出しを決めた2塁走者の「気力、勇気、判断力」などTVで観ていたアメリカ人さえも感動して涙を流していた。
又部員が口々にTVインタビューに「秋田こまち」で方づけられた、本当においしかった!!単なる宣伝ではない、こころからの賞賛と感謝であった。
素朴な心からの賞賛には人々の心に響いた。現に秋田新報、農協新聞が号外を出した。寄付も億を越えた。
たいした役者だ!!彼等の将来がたのもしい。これからの資金は野球部だけでなく外のすべての部活にいかされる。勿論校長自身が身銭を切って是に加わるとか!!
校長は被害者か?と笑っていた。
私事であるが逗葉高時代にサッカーで全国大会に出場し準決戦で国立に1対0で負けた。
コーチに信頼し資金を集めに苦労したがその何倍もの血のにじむ努力があった事を心から理解し尊敬する。
最後に大会関係者に!!
大会は選手のコンディションを考えて欲しい、休養させて一人しかいない(ピッチャ)などチームにも配慮して立案すべきだ、無謀なスケジュールは大人達のえごだ。
それが誠に残念でならない!!
2018/10/2
記事作成者 高校4期 三宅陸郎
掲載責任者 高校23期 宮本 太郎