高校11期会

★牧陵会事務局からのお願い

 住所が判明している方には、「牧陵新聞」等の牧陵会活動報告や、同期の幹事の方から同期会開催等のご案内状をお送りします。

 牧陵会では、牧陵会活動への温かいご理解と、活動への積極的な参加をいただくため、宛先不明となっている会員の方々の現住所を確認する作業を進めております。
 このリストをご覧になられたご本人から、あるいは、同期生の現住所をご存知の方は、移転先住所等の下記変更事項を牧陵会事務局までご連絡いただければ幸いです。

《ご連絡いただきたい事項》
 【卒業期】・【氏名(旧姓も)】・【住所】・【電話番号】・【メールアドレス】等
 ※ 卒業期は、「緑高同期会」のページの早見表をご参照ください。

 個人情報を一般に公開することはありませんが、同期会開催のために要請があれば、同期会幹事に提供する場合があります。
 同窓会名簿は、インターネット回線に接続していないパソコンで厳重に管理しており、冊子としての名簿は、平成10(1998)年版以降、発行しておりません。

 宛先不明会員の一覧表は、個人情報保護のため、お名前はカッコ内に1字のみ表記させていただきました。

 牧陵会事務局
  〒231-0027 横浜市中区扇町3-8-6
  ℡045-664-9020
  e-mail  bokuryoukai@gmail.com

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✿ ジョン・ルカレ・スパイ達の遺産

稲森 一彦

その作家の全作品を読めと言ったのは小林秀雄とか?私の場合英国の作家ではジョン ルカレがその一人です。
 本名デヴィッド コーンウェルは1931年英国に生まれ不幸な幼少期(父親は洗練されてはいるがその実詐欺師であり、母親はそれを嫌い子供たちを捨てて出奔してしまう)をすごすが、苦労してパブリックスクール、オックスフォード大学(ドイツ文学専攻)卒業する。その後、名門イートン校の教師を経て1958年諜報機関MI5に入りスパイとして働き3年後外務省管轄下のMI6に転籍し1961年当時の西ドイツ首都ボンの大使館の商業―文化担当書記官赴任する。
 当時の英国は、(今のEUの前身)EECに加盟することを国是としていたが、ドゴールのフランスの猛反対に会い、已む無く復興中の西ドイツを取り込み其賛同を得て加盟を果たす事が西ヨーロッパ外交中心であった。(実際に加盟実現は1972年)。ルカレは其先兵として、スパイ活動の傍ら西ドイツの輸出振興の為に物産展をひろく英国に展開したり、英国民主主義議会政治をドイツの若手政治家、官僚、実業家に幅広く紹介(教育)するなど英独を行き来し精力的に働いた。
 1963年それまで密かに書き溜めていた小説の一つ“寒い国から帰ってきたスパイ”を発表する。

画像の説明

その筋立ては、東独秘密警察スタージの高官を英国のスパイとして取り込んでいるがその身元を怪しまれそれを阻止すべく新たにスパイを送り込むというもの。これは今までのスパイ物(例えばケネディー大統領が愛した同じMI6出身のイアン フレミングの007シリーズ7作)とは桁違いの現実感、複雑な筋立て、登場人物の深い性格描写そして何よりもほろ苦い人生そのもの感じさせる読後感で世界的ベストセラーとなり、翌年外務省退職、専業作家となる。
 この小説の成功のウラには、実際にMI6の高官キム フィルビーが実はソ連のスパイであったことが発覚した事件が存在している。これがこの作品および次の連作(主人公の名からスマイリー物と呼ばれる。)の伏線というか通奏低音となっており、“誰かわからないが上に裏切り者がいるから、それに知られないように”という異常な緊迫感を生み出している。また連作を通じてあきらかになってくる主人公ジョージ スマイリーの苦渋に満ちた人生にも拘らずスパイという“汚い”仕事に献身するその姿が多くの共感よんでいる
 その後は2~3年に一冊、その時々の最もセンシティブなテーマ、イスラムテロと中東、ソ連邦崩壊にともない変質するロシア、コーカサスイスラムのテロリスト、種族紛争と武器商人エイズとうの疾病で搾取されるアフリカ大陸などを舞台にキーンな作品群が並ぶ。
2010年には、22冊目の“繊細な真実”を出版する。これは外務省(MI6)が自国の軍隊組織に頼らず、アメリカの民間軍事会社を起用して国民に知られたくない(汚い)作戦実行しそれに破綻した事件を若い外務官僚とその恋人が暴くという筋書き。若い世代の英国人に
大きな期待をかける様な作品であり、これがルカレ最後の作品と思われた。

ところが昨2017年暮れ突如として“スパイ達の遺産”が発表された。これは第一作”寒い国から“の54年後の続編です。筋立てとしては前段に、まずスタージにどうして逆スパイを送り込めたかを説明する為に瑞々しいロマンに溢れた物語を設える。しかし後段では前作の犠牲者には実は子供たちがいて、彼らが東西統一後のドイツで発表された東独の公文書を基に英国外務省相手取り損害賠償の裁判をおこす。引退したスパイは、ともすれば
個人に責任をおっ被せてスキャンダルから逃れたい後輩官僚相手に身の潔白を証明する証拠を出さなければならない。漸くドイツ フライブルクに隠遁して学究生活を送るスマイリーを訪ねあて、問題解決に至るのだが、最後に彼が言うには、“すべてはイギリスの為にやったかって?時代が違うということはあるよ。でも誰のイギリスなの?どのイギリスなの?イギリスは孤立してどこの市民とも言えないじゃないか?私はヨーロッパ人だよ。あの冷戦を戦った使命感があったとすればそれはヨーロッパのためだ。私が無情であったとしてもそれはヨーロッパのためだ。達成できないかもしれない理想を持っていたとすれば、それはヨーロッパを暗闇から理性の新時代に導くことだった。いまでもそうだよ。”
 この部分は感動的であり、英国のEU離脱決定をうけ、このセリフを言わせるの為に86歳のジョン ルカレはこの“白鳥の歌”を書いたと思います。
ブラヴォー!マエストロ。半世紀以上にわたり楽しませて戴き有難う!!

2018・03.21    

P/S 最後のセリフは私流に恣意的に訳したもので翻訳本と違っていてもご容赦請う
また“地下道の鳩”などの創作品ではないものは、合計23冊の中には含めなかった。

記事掲載日 平成30年3月24日
情報提供者 稲森一彦(高11期)
掲載責任者 深海なるみ




✿トールペイントフエキ作品展のご案内

作品展
                          

アメリカントールペイントの作品を展示します。
絵画とは違い、アクリル絵具や油絵の具、水彩絵の具を使用して塗り絵のように仕上げていく、どなたでも簡単に描けるホビーです。                      【笛木ひろみ】
会 期 2017年11/22-25
会 場 横浜山手ブラフ18番館
入場無料          

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※先日、お集りの会で、高校11期の青木和子先生にお目にかかりました。色々なことをなさっていらっしゃって、いつも元気を頂きます。お話の中で、11月に作品展があるという事でした。牧陵会のHPにご案内を掲載致しますから、記事を送って下さいとお願いしました。
主催者の笛木ひろみさんからポストカードとご案内を頂きましたので、お知らせいたします。                 【深海なるみ(高校15期)】

記事掲載日 平成29年10月29日
情報提供者 青木和子(高11期)
掲載責任者 深海なるみ